人材不足を乗り越える!株式会社フードサービスが語る特定技能外国人の活躍

1983年の創業以来、法人向け給食サービスを提供し、安全で美味しい食事を通じて地域社会に貢献してきた株式会社フードサービス。しかし、近年日本中で深刻化する人材不足は、同社にとっても大きな課題となっていました。
この課題に対し、フードサービスが選択したのは、特定技能外国人の採用という新たな取り組みでした。この決断が、同社にどのような変化と成果をもたらしたのでしょうか。今回は、採用後の具体的な成果を、社長のインタビューを交えてご紹介します。
高い理解力と驚異の記憶力

採用された2名の特定技能外国人は、予想をはるかに超える能力を発揮しています。特に注目すべきは、彼らの「理解能力の高さ」です。
フードサービスの給食サービスでは、一人ひとりの利用者に合わせて食事内容がカスタマイズされます。ご飯の量、刻みの有無、とろみの有無、さらには食べられないもの(禁食)やアレルギー対応など、個別の指示が細かく存在します。日本人のスタッフでも表を確認しながら慎重に進める作業ですが、この2名に関しては、なんと「その人を暗記している」とのこと!「〇〇さんはピーマンダメだよね」といった会話が自然と飛び交うほど、利用者の情報を記憶し、正確に対応しているといいます。当初は教えるのが大変だっただろうと思われたものの、社長は「さほど日本人と変わらなかった」と、その学習能力と順応性の高さに驚きを隠しません。
「真面目さ」と「前向きさ」がもたらす影響

社長が特に感銘を受けたのは、彼女たちの「真面目さ」と「前向きさ」です。これは、彼女たちが本国で背負ってきた「バックボーン」に根差していると社長は語ります。祖国では得られない生活向上や、海外で働くことで親に仕送りをしたいという強い思いが、新しい仕事や環境への適応力、そして学習意欲につながっているのです。この「ハングリー精神」ともいえる姿勢は、むしろ日本の若い世代が学ぶべきものだと、社長は深く感じています。
職場全体の協力と感謝の気持ちが向上

彼女たちの存在は、職場全体の雰囲気にも良い変化をもたらしました。社長は、外国籍の従業員が常に感謝の気持ちを伝えてくれることで、自分自身も心から「ありがとう」と伝えるようになり、周囲のスタッフも感化されたと語ります。
以前は、日本人スタッフの中には「この仕事やっておいて」というような状況が見られることもあったそうですが、今では「じゃあみんなで片付けようか」「みんなでやってみんなで帰ろうか」と、自然と助け合う文化が根付いてきています。
また、年配のスタッフたちは、彼女たちをまるで自分の孫のように可愛がっており、その温かい交流が職場の皆に良い影響を与えているとのことです。
特定技能外国人の採用は、企業と社会を変える可能性を秘めている

株式会社フードサービスにおける特定技能外国人の採用は、単なる人材不足の解消に留まらず、職場全体の空気感やモチベーション、そして社員間の協力体制を向上させるという、計り知れない良い変化をもたらしています。
外国人材の持つ高い能力、真摯な姿勢、そして感謝の気持ちが、既存の日本人スタッフにも良い影響を与え、会社全体がより良い方向に変わっていく。フードサービスの事例は、特定技能外国人の採用が、企業のみならず、職場を取り巻く社会全体にもポジティブな影響を与える可能性を秘めていることを示唆しています。